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食品ロス削減のための賞味期限の「年月表示」とトレーサビリティ

食品ロスは、国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」のターゲットの一つとして、削減目標が定められるなど、社会の関心が高まっており、日本国内でも事業者に求められる役割はますます大きくなってきています。

ここでは食品関連事業者に求められる取り組みのうち「賞味期限の年月表示」と、年月表示で心配される「トレーサビリティの確保」についてのイーデーエムのご提案をご紹介いたします。

日本の食品ロスの状況と削減目標

日本の「食品ロス量」は年間で約464万トン、このうち家庭系食品ロス量は233万トン、事業系食品ロス量は231万トンとされています(令和5年度推計値)。

一方、日本政府は、食品ロス量を家庭系・事業系ともに2000年度比で2030年度までに50%削減することを目標として様々な取組を進めてきましたが、2022年度には事業系の食品ロスが半減目標を8年前倒しで達成したため、事業系については2000年度比で2030年度までに60%削減とする目標が新たに設定されています。

環境省「我が国の食品ロスの発生量の推計値(令和5年度)の公表について」

事業系食品ロス削減への取り組み

2025年3月14日に策定された「食品循環資源の再生利用等の促進に関する基本方針」では、以下の記述がされています。
※三 食品循環資源の再生利用等の促進のための措置に関する事項、2 官民を挙げた食品ロスの削減より抜粋。太字は弊社による。

「食品循環資源の再生利用等の促進に関する基本方針」(農林水産省ウェブサイトに掲載)

食品関連事業者に求められる取り組み

イ 食品関連事業者

食品ロスの削減は、食品廃棄物等の削減という環境的側面からの便益のみならず、食品関連事業者の経営的側面からの便益や地域社会への支援等の社会貢献にもつながるものであり、食品関連事業者においては、環境対策としてだけではなく経営改善の一環や社会貢献活動として積極的に食品ロス削減に取り組んでいくことが期待される
サプライチェーン全体を通じて、最新の技術を活用した需要予測サービスの普及による在庫の適正化、フードシェアリング等のサービスの活用、フードバンク等への未利用食品等の寄附、自らの取組に関する情報を適切に提供することによる消費者の理解の促進等の取組を行うほか、食品製造業者、食品卸売業者、食品小売業者及び外食事業者にはそれぞれ次の取組を進めていくことが期待される。

食品製造事業者に求められる取り組み

(1)食品製造業者

食品製造業者には、食品原料のより無駄のない利用、製造工程及び輸送行程における鮮度保持等による自らの事業活動に伴い発生する食品ロスの削減に加え、賞味期限の延長及び年月表示や日まとめ表示等の賞味期限の表示方法の工夫等による食品関連事業者から発生する食品ロスの削減につながる取組に努める。また、消費実態に合わせた商品の容量の適正化による家庭等からの食品ロスの削減が期待される。

食品ロス対策としての賞味期限の年月表示

賞味期限の年月日表示と年月表示

食品表示基準では、品質が急速に劣化しやすい食品には消費期限を年月日で、それ以外の食品は賞味期限を年月日で表示することとされていますが、製造または加工日からの賞味期限が3か月以上の食品については「年月」での表示が認められています。賞味期限の年月表示は、食品ロス削減のために食品製造業者が努める取組として示されており、飲料、調味料、菓子、冷凍食品などの業界で導入が進んでいます。

賞味期限の年月表示で期待できること

賞味期限の年月表示により次の効果が期待できるとされています。

食品ロスの削減

小売店舗への納入済み商品より賞味期限が前の商品の納入が拒否されるため、年月日表示では物流拠点間の商品の転送ができず廃棄となっていた在庫が、年月表示では同一期限となることで転送可能となり、食品廃棄を削減。

業務効率化

日付管理から月管理になることで、「保管スペースの極小化」「ピッキング省力化」「日付管理・検品等作業省力化」「品出し・期限確認業務効率化」「運搬・積載効率向上」など、メーカー・卸売業・小売業それぞれに業務効率化が可能。

賞味期限の年月表示と合わせて推進されていること

過剰在庫や返品等、製造業・卸売業・小売業にまたがる課題についてはフードチェーン全体で解決する必要があるとされており、農林水産省は、2012年度に「食品ロス削減のための商慣習検討ワーキングチーム」を設置し、その取組を支援しています。常温流通の加工食品については、「納品期限の緩和」「賞味期限の年月表示化」「賞味期限の延長」を三位一体で推進しています。

納品期限の緩和

賞味期間の1/3までに小売に納品しなければならない商慣習上の期限(1/3 ルール)を1/2に緩和することを呼びかけています。賞味期間の3分の1以内で納品できなかったものは、賞味期限まで多くの日数を残すにも関わらず廃棄となる可能性があるため、厳しい納品期限を緩和することは食品ロスの削減につながることが期待されます。

賞味期限の延長

納品期限の緩和による販売期間の短縮、賞味期限の大括り化(年月表示・日まとめ表示)による賞味期間の短縮といった課題があるなかで、賞味期限を延長することにより、これらを実施しやすくなる効果が期待されます。

賞味期限の年月表示を安心して行うために

ある調査によると、「賞味期限」が3か月を超える商品について、年月日表示をしている商品は76.1%、年月表示は23.9%という割合になっています。また「年月日表示」の理由としては「ロット管理、トレーサビリティのため」が最も多くなっており、「ロット表示と兼用、トレーサビリティを容易にするため」「回収事案があった場合、回収範囲が大きくなるから」といった回答があげられています。
賞味期限の年月表示を事業者が安心して行うためには、万一の際のトレーサビリティを確保する仕組みが必要です。

「【資料2】加工食品の期限表示設定に関する実態調査_アンケート結果及びヒアリング中間報告(修正版)」(消費者庁、第2回食品期限表示の設定のためのガイドラインの見直し検討会(2024年10月21日))

年月表示でトレーサビリティを確保する方法

日付を任意の文字に置き換え、賞味期限とは別に表示するだけで、年月日表示と同等のトレーサビリティは可能です。日付に加えて時間に関する情報を任意の文字やバーコード、二次元コードに置き換えて印字することができれば、より細かい単位でのトレースも可能となります。

デジタルプリンタなら、年月表示とトレーサビリティの両立が簡単に実現可能

日付の文字への置き換えを活字式プリンタなどで行う場合、活字交換が複雑になり人的ミスが起きかねません。一方、イーデーエムのデジタルプリンタ(サーマルプリンタレーザーマーカーインクジェットプリンタ)なら、置き換えのための日常的な設定は不要で、簡単・確実に行えます。時間単位、ラインごとなど、さらに詳細なトレーサビリティ情報の付与も可能です。
イーデーエムは、期限表示の長年の経験、豊富な実績をもとに、お客様のご要望に最適なご提案をいたします。まずはお気軽にお問い合わせください!

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[2026.04.10]

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